最近、ファッション誌のVogueやGQで、拡張現実によるプロモーションを行っているコンデナスト社。iPadによる販売にも注力している等、新しい展開を戦略的に進めているようだ。今後のコンデナスト社の動きに注目したい。
米国の雑誌産業は、景気低迷による深刻な広告不振に加えプリントメディアとしての構造的な問題も抱えているため、一昨年あたりから休刊や人減らしが日常化し、長期低落が終わりそうになかった。名門雑誌社のコンデナスト(Condé Nast )社も例外ではない。昨年秋には、グルメ誌の定番とも言われた「Gourmet」を含め、4誌の一斉休刊を断行せざるをえなかった。同社の有力誌の「Vogue」や「Vanity Fair」ですら、昨年(2009年)の広告売上げは2008年より27%前後も落ち込み、たとえばVogue1誌だけでも約1億ドルも前年に比べ広告売上げが減ってしまった(最後部の表を参照)。
そこでコンデナストが救世主到来とばかりに期待を寄せたのは、iPadのようなモバイル端末である。特に注目したのは、iPadアプリのようなモバイルアプリでは、雑誌コンテンツをパッケージした形で提供できることである。雑誌をニューススタンドで1部売り(有料販売)することが、オンラインで実現できるようになるからだ。
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