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このブログは、拡張現実 及び 仮想現実 が使用された最新の情報と事例などを掲載しています。---This blog publishes latest information and the case where AR (Augmented Reality) and VR (Virtual Reality) are used, etc.
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    Etsuji Kameyama (亀山悦治)

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    拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の技術は、BtoC・BtoBの分野での活用が始まっている。このブログではAR、NUI、各種センサーに関わる最新の事例や技術を中心に紹介。
    ARやVRのシステムやソリューションの導入を検討されている方は、こちらか、私までご連絡ください。エンターテーメント分野、印刷分野、家具や機器の配置シミュレーション、操作支援、などへの技術選定、アプリケーション開発、運用、コンサルテーションに対応します。

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    東京ビッグサイトにて、2017年1月13日[水]~15日[金] に、「リード エグジビジョン ジャパン株式会社」主催で開催された WEARABLE EXPO(ウェアラブル EXPO)に行ってきた。主にHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ) を紹介する。

     

    AceReal(エースリアル) - サン電子



    まず最初に紹介するのは、サン電子株式会社の AceReal (エースリアル)。特徴としては2点のカメラを使用した立体物の認識と、目の前にフォログラムのような映像が浮かび上がるというもの。イスラエル ルムス社(Lumus)の技術と、インフィニティAR社(infinityAR)の先進的技術を生かした画期的な製品となっている。ルムス社は厚さ1.5mmという非常に薄い透明レンズに1280×720pxの高解像度映像(まるでフォログラムのような3D映像)を映し出すことができるため、周囲の状況を透かして見たまま、仮想の3D映像を重ねて表示することが可能となっている。(下記はイメージです)


    このような3Dデータが現実空間に融合されるとのこと

    今回のイベントで展示されていたグラスはどれもシンプルな完全シースルー型で小さなモニターや、映像が2次元で見られるということに対して、こちららは高機能という印象であった。コンシューマー向けではなく、企業の業務やエンターテーメント用途を想定した製品になるとのことだった。

    展示されていたのは2種類。1つは実物の機械の部品をグラスをかけて見ると3Dフォログラムのような立体映像でメンテナンス手順を説明してくれるというもの。もう1つはそこにいないはずの場所にクリーチャーが出現するというもの。

    機械を認識するタイプは長蛇の列で1時間待ちとなっていたため、クリーチャーが出現するタイプのコンテンツを体験てみました(機械を3D認識するタイプは後日体験予定)。



    装着した状態はこの写真の通り。少し外観が大きいかなとも感じましたがこの性能を考えるとこのくらいでも仕方がないかもしれません。しかし、サン電子の方に質問したところ、まだまだ開発中の段階だからということで、完成品では軽量化・高性能化を予定されているとのことなので、完成版が待ち遠しい。

    Wearvue(ウェアビュー) TG1 - 東芝(TOSHIBA) 





    東芝は、すでにCEATEC JAPAN 2014で「東芝グラス」を参考出展している(記事参照)。「東芝グラス」は、レンズの右側に画像や動画などを表示させるメガネ型ウェアラブル端末で、スマートフォンとつなぐことで電源を確保し、長時間利用できるというコンセプトであった。Google Glassに比べて長く使えるのが特長とも言われており、ようやくそれが製品化ということになる。

    今回の発表と同タイミングで、プレススリリースも公開されていたので一部を引用(引用元はこちら)。
    -メガネのレンズ部に直接投影するため、投影ユニットが不要
    -TG-1本体は重量が50g程度と軽量であるため長時間の作業でも疲れにくいとのこと
    -TG-1単体での動作ではなく、市販のWindows端末とのHDMI接続が必要
    -バッテリーはインクルードされておらず、USBから供給する方式を採用予定
    -業務にあわせたアプリを使用するためには、専用のSDKを使用した専用ソフト開発が必要
    -Amazonで2017年1月13日に予約を開始しており(Wearvue TG-1)、2017年2月29日からの出荷を予定


    AiRScouter - WD-200A - brothe(ブラザー)

    すでに2015年から販売が開始されている、WD-200A。さまざまな業務に適用できるよう開発されており、バッテリーと操作部分は別外部装置となっている。AiRScouterは、長い歴史があり、2011年10月に、最初の製品の発売を行っている。WD-200Aはその進化系である。



    こちらは、ブラザーの発売中の製品。右手前に見える黒いデバイスは3Dスキャナー。このスキャナーで展示されている機械部品(白い台の上の物)をスキャンしている様子をHMDで見ながら行えるというデモが行われていた。

    AiRScouter / TOUGH CONCEPT - brothe(ブラザー)

      
    ヘルメットに装着してコンパニオンが説明。デザインがなかなか良い。

    雨でも大丈夫という展示

    本体も外部装置も、過酷な状況下でも使用できる(防水・防塵)ということがコンセプトの1つ

    コンセプトモデルの特長
    -円筒構造による耐衝撃性とIP65相当の高い防塵・防水性能 / 使用後は水洗いも可能
    -画面の位置を自在に操作できるフレキシブルアームと、グローブや手袋を付けたままでも操作しやすい形状のピント調整ダイヤルを装備
    -独自のアタッチメントにより、さまざまなヘルメットの装着可能 / 眼鏡やゴーグルの上からでもOK

    AmiVoice Front WT01 - アドバンスメディア株式会社



    AmiVoiceといえば、音声認識技術で有名なソリューション。このAmiVoiceが、音声入力に特化した胸からぶら下げることもできるバッチ型ウェアラブルマイク端末WT01を発売している。単体でも動作するが、HMDなどのスマートデバイスと連動させることでその効果は増大する。HMDではどうしても、カメラ、各種センサー、バッテリ、機械的操作部分に技術と費用をつぎ込むため、マイクやスピーカー部分がおろそかになりがだちである。しかしWT01を使用することで、騒音レベルが高い場所でも、「2マイクアレイ ノイズキャンセリング」技術によりマイクで自然に音声操作ができるとという。

    すでに幾つかの企業と共同で実証実験が行われている
      

    こちらは、パナソニックとの事例 / brother のWD-200Aと連動した作業ナビゲーション



    vu:t 



    日本ではあまり見かけないHMD。このサイトで紹介されている。両眼シースルー型で、2メートル離れて50インチ相当のディスプレイが見えているように表示される。コントローラは外付けで、Android用のSDKが用意されているようだ。

    b.g. (beyond glasses) - メガネスーパー



    メガネメーカーからは、続々とウェアラブルが登場している。メガネスーパーからは、メインコンセプトが「視覚拡張」の b.g. が出展されていた。あくまでもメガネを拡張するというようなイメージでメガネフレームに装着して使用したいときだけ目の前に下げれば良いという作りになってる。両眼眼設計となっているため、単眼タイプに比べると、より自然に見えるようになっている。
    シーンに合わせたソリューション対応といことで「物流」「自動情報表示」「インバウンド観光ナビ」「音声通訳」「視覚拡張」に対応できるとのこと。また、入力デバイスは「有線」「Wi-Fi」「Bluetooth」とされている。

    infoLinker - WESTUNITIS 



    なんとなく初代Google GlassやVuzixの単眼タイプのHMDを彷彿とさせる構成と形状だ。外部装置ではなくHMD単体で動作するようになっている。見える映像は比較的鮮明だがかなり小さく感じた。文字を表示する場合は文字を大きくして文字数を少なくすると良いのだろう。バッテリーは専用のものが用意されており充電式だが、オプションで給電アダプタの使用も可能、CPUもコントール部分も全てインクルードされており、Android OSは4.2系、Bluetooth基本的にはメガネに装着して使用するタイプ。販売元は菱電商事株式会社。

    レポートのまとめ

    全体的には、エンタープライズ用途でのコンセプト製品やソリューションの出展が多かったという印象だ。SONYやEPSONのHMDを使用したソリューションを展示している企業もいくつか有ったが本格的に至るにはもう一歩という印象だった。また、単眼のシースルータイプは見える世界が小さく業務での利用はまだまだ難しいものもあった。

    今までは、使用できるハードウェアやOSが限られていたため、その制約の中でやりくりするしかなかった。しかし今年の夏ごろまでには、各社(例えば、サン電子の製品版、ソニー次世代製品、Vuzix次世代製品、Google Glass次世代、Microsoft HoloLens、Magic Leap など)が新製品を投入し、更にウェアラブルデバイスが進化することが容易に想像できる。2016年の後半から2017年前半が本格的なウェアラブルソリューションの始まるとなるであろう。
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